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よくあるご質問

-FAQ-

以前のアドバイスで、ヘマトクリットが高い場合にはタンパク質の代謝改善が必要とありました。
脱水のみが原因かと思っていましたので、衝撃を受けました。
理由を詳しく教えていただけると勉強になります。
よろしくお願いします。

チャットの回答で勉強してくださっているとのこと。
皆様の質問にお答えする形で、実は私もとても学ばせていただいています。
『ドクター栄養学』のおかげさまです。

さて、ご質問にお答えします。

血液濃縮によるヘマトクリット高値は、血液中の液体成分(血漿)の減少により、赤血球の割合が相対的に増加することが主な原因です。

これをたんぱく質代謝の観点から説明すると、以下のような要因が考えられます。

1. アルブミンの不足と浸透圧の低下


アルブミンは血漿タンパク質の主要成分であり、血管内の浸透圧を維持する役割があります。

タンパク質代謝が悪化してアルブミンが減少すると、血漿浸透圧が低下し、血管内に水分を保持できなくなります。
その結果、水分が血管外に移動(浮腫や脱水)し、血漿量が減少して血液濃縮が生じます。

2. 脱水による血液濃縮


タンパク質代謝が悪いと、筋肉量が減少し、体内の水分保持能力が低下します。
筋肉は体内の水分を蓄える重要な組織の一つであるため、筋肉量の低下が脱水を助長し、血漿量の減少を引き起こします。
また、脱水は血液の粘稠性を高め、ヘマトクリット値を相対的に上昇させます。

3. 尿素窒素の排泄と水分喪失


タンパク質代謝の過程で尿素窒素が生成され、これが腎臓で排泄されます。
タンパク質代謝が過剰または不完全な場合、尿素窒素の排泄に伴い過剰な水分が失われ、脱水状態を引き起こすことがあります。

4. 慢性的な栄養不足による体液バランスの乱れ


タンパク質が不足すると、全身の栄養状態が悪化し、血管内外の水分バランスを調整するホルモンや代謝経路が正常に働かなくなります。
これが血液濃縮を引き起こし、ヘマトクリット値の上昇に関与します。

まとめ


たんぱく代謝の異常が血液中の浸透圧や水分保持機能に影響を及ぼし、血漿量の減少を通じて血液濃縮を引き起こすことが、ヘマトクリット高値の背景にある主なメカニズムです。

このような場合、適切なタンパク質摂取や栄養管理が重要となります。

栄養療法のクリニックに来院する初診の患者様に対しては、『脱水を疑え』と言われます。
ほぼ、全員と言っていいほどタンパク代謝が低下しているからです。

一見、血液検査データのたんぱく代謝の項目は良さそうに見えますが
脱水のために高値に推移していることがほとんどです。

食事の改善とサプリメント、特にビタミンB群の補充で、たんぱく代謝が改善されると、栄養療法をしっかり実践したのに、2回目の検査データで、総蛋白や尿素窒素、アルブミンなどが低下して悪くなったように見えるのは、このことも関係しています。