-FAQ-
血清銅と亜鉛のバランスについて質問です。
娘が栄養解析で銅と亜鉛のバランスが悪いと言われました(理想は100:100と聞きました)。
直近では銅が164、亜鉛が74で、亜鉛の内服が始まりました。
亜鉛を補充すると銅が下がるなどの関連はありますか?
また、娘はPMSのため4年前からピルを服用しています。
ネットで調べたところ、ピルで銅が上昇することや、ピルが偏頭痛薬の効果を下げる場合があると知りました。
娘は偏頭痛に対してミグシスを内服していますが、すっきりしないこともあります。
銅の上昇やピルの影響について、アドバイスをいただけると助かります。
血清銅と亜鉛のバランスについて、そしてお嬢様の状況に関連する要点をまとめました。
1. 血清銅と亜鉛のバランス
理想値
銅と亜鉛の比率は、一般的に1:1(100:100)が理想的とされますしかし、適正値は測定する検査機関や個人の状況により異なることがあります。
現在の値
銅が164、亜鉛が74この場合、銅が相対的に高く、亜鉛が不足している状態と考えられます。
これは、銅過剰症(亜鉛不足が伴う)に近い状況の可能性があります。
2. 亜鉛の補充と銅の関連性
相互作用
亜鉛と銅は、腸での吸収過程で競合するため、亜鉛の補充が進むと銅の吸収が抑えられることがあります。そのため、亜鉛を補うことで、時間とともに銅のレベルが自然に低下することも期待できます。
補充のポイント
- • 亜鉛は食後に内服し、一定期間続けることが重要です。
- • 高用量の亜鉛を長期間摂取する場合は、銅不足にならないよう定期的に血液検査でモニタリングすることが推奨されます。
3. ピルと銅の上昇
ピルと血清銅
- • ピル(経口避妊薬)に含まれるエストロゲンは、血清銅濃度を上昇させる作用があるとされています。
この影響で、長期的に使用すると血清銅が基準値を超えることがあります。 - • 銅が高い状態は、炎症やストレス反応の亢進、さらには頭痛や疲労感を悪化させる可能性があります。
4. 偏頭痛とピル、ミグシスの関連
ピルと偏頭痛
- • エストロゲンの影響で偏頭痛が悪化することがあります。
また、エストロゲンの血中濃度の変動によるものと考えられます。 - • 偏頭痛にピルを使用する場合、他の治療薬(例: トリプタン系)が効きにくくなるケースも報告されています。
ミグシス
ミグシス(ロメリジン)は血管の収縮を抑制して偏頭痛を予防しますが、効果が十分でない場合は、ピルや銅過剰が影響している可能性もあります。5. 現在の状況に対するアプローチ
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1. 亜鉛補充の継続
医師の指示のもと、亜鉛補充を続け、定期的に血清銅と亜鉛のバランスを確認してください。 - 2. ピルの見直し
必要であれば、産婦人科医と相談し、ピルの種類や使用継続の是非を検討してもよいかもしれません。
他のホルモン治療の選択肢も確認してください。 - 3. 栄養療法
銅過剰の緩和には、モリブデンや硫黄を含む食品(例: にんにく、玉ねぎ)の摂取が有効な場合があります。
偏頭痛の改善には、マグネシウムの補充やビタミンB群(特にB2、B6)の摂取も役立つことがあります。 - 4. 専門医の相談
偏頭痛が改善しない場合、神経内科で他の治療法や薬剤の検討を依頼すると良いでしょう。