-FAQ-
26歳、女性、身長156.44〜45cmです。
以前、血液検査をしたところ、AST、ALTの値が3桁と高く出てしまいました。
お酒は一切飲んでいませんが、医師から「一時的なものの可能性が高いので、今飲んでいるサプリや薬をやめて様子を見ましょう」と言われ、現在はすべて中止しています。
しかし、3桁という数値が出たことで不安になっています。
また、コリンエステラーゼと血清アミラーゼの数値も高値でした。
インスリン抵抗性などが関係することもあると聞きましたが、朝食を食べない生活やカロリー・糖質制限が影響しているのでしょうか?
このまま何か病気になってしまうのではないかと心配です。
どう改善すればよいか教えてください。
また、2ヶ月後の検査ではALT、ASTは基準値よりまだ高めですが2桁まで下がりました。
少しずつ下がるものなのでしょうか?
このまま様子を見ていきたいと思っています。
ただ、アミラーゼの値は161と高めのままで、調べると膵臓がんや糖尿病などの情報ばかり出てきて不安になっています。
食事の間隔を空けすぎたり、カロリー制限をして膵臓に負担をかけてしまったのではないかと感じています。
以前、体重を急激に落としてしまった影響もあるのでしょうか?
現在は少し戻りましたが、まだ痩せ型です。
また、去年の秋頃から主食をかぼちゃにしていた影響で皮膚が黄色くなり、柑皮症だと思っていますが、黄疸の可能性もあるのでは…と不安です。
改善方法について教えてください。
肝臓の酵素の活性がかなり高く出ていたとのこと、不安なお気持ちになるのも当然かと思います。
📍 まず確認すべきこと
採血時に感染症(風邪やウイルス感染など)はなかったか?
一時的な負荷による数値の上昇かどうか、定期的に血液検査を受けて経過観察をすることが重要
サプリや薬をすべて中止しているとのことなので、しばらくは定期的な血液検査を受け、数値がどう変化するかを確認するのがよいでしょう。
もし異常値が続くようであれば、肝臓や膵臓の詳細な検査(腹部エコーやMRIなど)を検討してください。
📍 インスリン抵抗性と栄養状態の関係
痩せている女性でも脂肪肝になりやすく、インスリン抵抗性が上がるケースはよく見受けられます。
主な原因
- 栄養不足や過剰制限
・朝食を抜く
・カロリーや糖質を極端に制限する
このような生活が続くと、肝臓に負担がかかり、インスリン抵抗性が高まりやすくなります。 - 糖新生による肝臓への負担
炭水化物が不足すると、肝臓はエネルギーを作るために糖新生を行い続ける必要があり、負担が増える - 痩せ型脂肪肝のリスク
インスリン抵抗性があると、カロリー制限をしていても肝臓に脂肪が蓄積しやすくなる
📍 改善策
- 食事を見直す
・毎食にタンパク質をしっかり入れる(肉・魚・卵・大豆製品など)
・極端な糖質制限はせず、適量を摂取する(玄米・オートミール・さつまいもなどの良質な炭水化物を活用)
・長時間の空腹を避け、血糖の急激な変動を防ぐ - ストレス管理
過度な不安やストレスも、インスリン抵抗性や肝機能に影響を与えるため、気になることがあれば担当医に相談し、納得のいく説明を受けることが大切 - 定期的な血液検査を継続
数値の変化を確認しながら、医師と相談しつつ対策を取る
📍 アミラーゼの上昇について
痩せ型で血糖コントロールが不安定な方に、アミラーゼが高めに出るケースは珍しくありません。
膵臓の負担や代謝の影響が関係している可能性があります。
考えられる要因
- ・膵臓の負担増加
- ・低血糖や高血糖の波が大きくなることで、膵臓がインスリンを過剰に分泌し、疲労が蓄積する
- ・その結果、膵臓の酵素(アミラーゼ)の分泌が増え、血中アミラーゼ値が上昇する可能性がある
- ・食事の影響(長時間の空腹や低栄養)
- ・空腹時に膵液の分泌が続くことでアミラーゼが血中に増える
改善策
- ・食事の間隔を適切に保つ(長時間空腹にならないようにする)
- ・極端なカロリー制限を避ける(栄養バランスを意識する)
- ・ストレス管理を意識する(ストレスもアミラーゼ上昇の一因)
- ・定期的に血液検査を受ける(過度な心配を減らすため)
📍 柑皮症と黄疸の違いについて
かぼちゃを主食にしていたとのことなので、柑皮症の可能性が高いと思われます。
柑皮症はカロテンを多く含む食品(にんじん、かぼちゃ、みかんなど)の過剰摂取によって皮膚が黄色くなる現象です。
柑皮症と黄疸の違い
- 柑皮症
手のひらや足の裏が特に黄色くなる。白目(眼球結膜)は黄色くならない。 - 黄疸
白目(眼球結膜)や全身の皮膚が黄色くなる。肝機能障害が関与することが多い。
改善策
- ・カロテンを多く含む食品の摂取を控える(1~2週間で改善傾向が見られる)
- ・肝機能検査を継続して受ける(ALT、ASTの推移を確認する)
- ・白目が黄色くないか確認する(黄疸の可能性をチェック)
まずは生活習慣を整え、引き続き経過を観察していきましょう。