-FAQ-
たんぱく質の摂りすぎでも血糖値は上がる、または下がりにくくなりますでしょうか?
原因と対策を教えてもらって良いでしょうか?
ちなみに、1型糖尿病です。
1型糖尿病とのこと。
はい、たんぱく質の摂りすぎは血糖値に影響を与えることがあります。
原因
- 1. 糖新生の影響
• たんぱく質は直接血糖値を上げるわけではありませんが、過剰に摂取すると一部が糖新生(肝臓でアミノ酸から糖を作るプロセス)に使われ、血糖値が上がることがあります。 - 2. インスリン分泌と作用の遅れ
• たんぱく質はインスリンの分泌を促すものの、1型糖尿病の場合は外部からインスリンを補う必要があるため、適切なインスリン投与ができないと血糖値が下がりにくくなることがあります。 - 3. グルカゴンの影響
• たんぱく質摂取はグルカゴン(血糖値を上げるホルモン)の分泌を促し、結果的に血糖値が下がりにくくなることがあります。
対策としては
- 1. たんぱく質の適量を意識する
• 一般的に、1日のたんぱく質摂取量の目安は体重1kgあたり1.0~1.2g程度(運動量が多い場合は1.2~1.5g)ですが、過剰摂取は避けるようにしましょう。 - 2. インスリンの調整
• たんぱく質の摂取が多い食事をした際は、血糖値の変化を観察し、医師の指導のもとインスリンの調整を検討するとよいでしょう。 - 3. 食後の血糖値の経過をチェックする
• たんぱく質による血糖値上昇は遅れてくることが多いため、食後2時間だけでなく、4時間後くらいの血糖値も測ると影響が分かりやすくなります。 - 4. 低GI食品と組み合わせる
• たんぱく質とともに食物繊維が豊富な野菜や低GI食品を摂ることで、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。 - 5. 適度な運動を取り入れる
• 食後の軽いウォーキングなどを習慣にすると、血糖値が安定しやすくなります。
1型糖尿病では個人差が大きいため、自己血糖測定や持続血糖測定(CGM)を活用しながら、自分の体の反応を確認することが重要ですね。