-FAQ-
20代前半の娘が起立性調節障害に悩んでおり、母としてサポートしたいと思っています。
娘は少食で、朝はゼリーか、うどんを半玉程度しか食べられません。
昼と夕飯はお米とおかずを食べますが、全体的に食べる量が少ないです。
一年前から栄養療法を行っており、クリニックで栄養解析を受けたところ、重度の低たんぱく、ビタミンB不足があり、腸内環境の改善も同時に進めてきましたが、あまり改善が見られない状況です。
・お米にはもち麦や21穀米を加えています
・味噌汁には煮干し粉を使い、野菜やきのこ、豆腐を入れていますが、豆腐はあまり好まず少ししか食べません
・たんぱく質を意識して料理していますが、すぐに満腹になり、全体的に食事量が少ないです
・油はオリーブオイルとアマニオイルを使用しています
・砂糖の代わりにオリゴ糖やハチミツを使い、食前にはレモン水を飲んでいます
・朝食には手作りのカスピ海ヨーグルトにバナナ、レーズン、ハチミツを加えています
最近、医師から「ヨーグルトなどの乳製品は避けた方が良い」と言われ、どう改善すればいいか悩んでいます。
他に食生活で気をつけることや、実践しやすい具体的なアドバイスをいただけると助かります。
服用しているサプリはBCAA、グルタミン、ビタミンB、ビタミンD、亜鉛、オメガ3です。
排便トラブルはありませんが、胃カメラで萎縮性胃炎が見つかり、胃酸の分泌が少ないことがわかっています。
幼少期から少食で、長い間栄養不足が続いた結果、さまざまな体調不良が出ているようです。
以前、娘が「これ以上制限されるなら生きている意味がない」と言ったこともあり、あまり厳しくできない面もあります。
医師からは「1日30品目を目標に多様な食材を摂取し、腸内細菌を育ててビタミンBやミネラルの吸収を改善しましょう」と指導されていますが、何をどのように改善すればいいか迷っています。
起立性調節障害でお悩みのお嬢様のこと。
これまでの経過をお知らせくださり、ありがとうございます。
すでに栄養療法の専門医を受診されているようで、解析結果から不足栄養素の補充をしてくださっているようですが、思うような改善が得られていないとのことですね。
朝起きられないことから、起立性調節障害と診断されたのかもしれませんが、その背景にはもっと複雑な要素が絡んでいるかもしれないな、と私は思いました。
まず、栄養補充したのに、結果が出ていないということは、栄養素の吸収障害の疑い、腸内環境の悪化。
また、安定的なエネルギー産生のためのミトコンドリア機能の障害もあるかもしれません。
お腹の調子はどうなんでしょうか?
食事すると、直ぐに膨満感やガスも出やすいなどありますでしょうか?
すでに小麦粉は抜いていらっしゃるようですね。
ご飯に入れるのは、お嬢様の場合、もち麦より雑穀の方が良いかもしれません。
小麦ではなくても、似たような成分で交差反応を起こすことがあります。
手作りカスピ海ヨーグルトは、乳由来のカゼインを抜きたいので、牛乳を止めて、作るのならば、無調整の豆乳で実践してみましょう。
豆乳ヨーグルトにグルタミン入れて、ビタミーナを入れていただくととても美味しく召し上がっていただけます。
栄養補充しても、うまく改善しない場合は、吸収を障害している原因、代謝をスムーズに動かしてくれない原因などを探る必要があります。
より詳しい今後の治療方針を獲得するためには、有機酸検査などがおすすめですが、ちょっと高額です。主治医の先生にご相談になってくださいね。
また、萎縮性胃炎があるとのこと。
消化吸収を高めるためにも、消化酵素は必ず服用することをお勧めいたします。
消化酵素に関しては、主治医に相談してみてください。
現在、保険適用が難しいケースもありますが、メタジェニックス社のスペクトラザイムなどは、消化を助ける効果とともに腸内環境の改善にも役立ちます。
また、パンの件についてですが、米粉のパンへの切り替えをおすすめします。
全粒粉のパンも含めて小麦製品を避ける方が、体に優しいかもしれません。
たとえば、米粉やそば粉でクレープを作り、野菜やお肉を巻いてラップサンドにする方法など、少しずつ取り入れてみてください。
砂糖の代わりにはラカントSなどの代替甘味料も有効です。
ただし、あまりに厳しい制限は生活の楽しみを奪ってしまうこともあります。
時々、気分転換として食べたいものを少し楽しむ「チートデー」を設けるのも良いと思います。
その際は、和菓子など比較的身体に優しいものを選ぶようにしましょう。
毎日を少しでも楽しく、バランスを保ちながら体調改善を目指してくださいね。