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よくあるご質問

-FAQ-

整形外科で骨粗鬆症予防にビタミンD(エルデカルシトールカプセル0.75μg)が処方されましたが、市販のサプリとどう違うのでしょうか?
また、処方されたビタミンDはIUに換算すると30IUほどで、分子栄養学で推奨される2000IUや4000IUとは大きな差がありますが、これで十分なのでしょうか?

ビタミンDには、活性型と非活性の前駆体の2種類があります。

整形外科で医師が処方できるビタミンDは活性型。
サプリメントは非活性型の前駆体です。

ビタミンDは体内で二段階の変換を経て活性型に変わります。

以下にその違いを簡単に説明します。

1. 前駆体のOH25ビタミンD(25ヒドロキシビタミンD)
これは、食事や日光を通じて体内に取り込まれたビタミンDが肝臓で変換されてできる物質です。
前駆体であり、活性型ではありません。血液中でのビタミンDの状態を測る指標としても使われます。
主に肝臓で生成され、体内でのビタミンDの貯蔵や供給に関与します。
2. 活性型のビタミンD(1,25ジヒドロキシビタミンD)
これは、前駆体である25ヒドロキシビタミンDが腎臓でさらに変換され、活性型になります。
活性型のビタミンDは、骨や腸、免疫系などで働き、カルシウムの吸収を助けたり、免疫機能を調整したりします。
体の健康に必要なビタミンDの最も重要な形態です。

要するに、『25ヒドロキシビタミンD(前駆体)』は血中で測定される指標であり、個々の代謝で必要な分が腎臓で活性型に変換されます。
なので、前駆体で摂取した場合には、ほぼ過剰症の心配はありません。

一方、活性型は骨粗鬆症の予防などで、医師が処方できる形態のビタミンDです。
『1,25ジヒドロキシビタミンD(活性型)』が体の機能をサポートする実際の働きをします。

活性型ビタミンD(1,25ジヒドロキシビタミンD)の摂取にはいくつかの注意点とリスクがあります。

1.医師の指導を受けることが重要
活性型ビタミンDのサプリメントは、通常、特定の疾患がある場合に使用されます(例えば、腎臓病や骨の異常など)。
自分の判断で摂取することは避けるべきです。
医師の指導のもとで使用する必要があります。
2.過剰摂取のリスク
過剰な活性型ビタミンDは、血中カルシウム濃度を過剰に上昇させることがあります。
これが続くと、『高カルシウム血症』や『腎機能障害』、『心臓の問題』を引き起こす可能性があります。
特に腎臓に問題がある場合やカルシウムの過剰摂取を避けるべき状態では、活性型ビタミンDの使用が注意が必要です。
3.血液検査によるモニタリング
血液中のビタミンDの濃度(特に1,25ジヒドロキシビタミンD)は定期的に測定し、適切な範囲に保つことが重要です。
過剰または不足の状態が続くと、健康に悪影響を与える可能性があります。
4.相互作用の可能性
他の薬剤との相互作用にも注意が必要です。
例えば、『カルシウムやリンの補充薬』『一部の坑真菌薬』や『抗てんかん薬』などがビタミンDの代謝に影響を与えることがあります。
医師に他に服用している薬を必ず伝えましょう。
5.腎疾患や心疾患のリスク
腎臓疾患がある場合、ビタミンDの活性型を適切に調節できないことがあり、過剰摂取のリスクが高まります。
心疾患を抱えている場合も、血中カルシウム濃度の上昇が心臓に悪影響を与える可能性があります。

活性型ビタミンDは強力な効果を持つため、適切な使用と医師の監視が必要です。
過剰摂取や相互作用によるリスクを避けるために、血液検査や医師との相談が不可欠です。

活性型ビタミンD(1,25ジヒドロキシビタミンD)は、通常、国際単位(IU)で示されることはありません。

代わりに、活性型ビタミンDは濃度として、血液中での測定値は一般的にピコグラム毎ミリリットル(pg/mL)やナノモル毎リットル(nmol/L)で表示されます。

一方で、前駆体のビタミンD(25ヒドロキシビタミンD、サプリメント)は、IUで示すことができますが、活性型ではなく、血液中での濃度はあくまでpg/mLやnmol/Lの単位で報告されます。

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