-FAQ-
必須アミノ酸やエナジーブースターを寝る前に摂っているのですが、ここ3年ほどで「周りより老けていない」「老化が遅い」と感じることがあります。
周囲からも言われ、自身でも実感しています。
ただ、体力は落ちていて、見た目だけが保たれているような状態かもしれません。
そこでお伺いしたいのですが、老化防止や細胞の維持に特に深く関わるアミノ酸はどれに当たりますか?
エビデンスレベルが高い情報ではなく、直感的に重要と思われるものや代表的なものを教えていただければ幸いです。”
老化防止に役立つアミノ酸の中で、特に注目されるのはグルタチオン前駆体のシステインやアルギニン、グリシン、そしてリジンなどです。
それぞれのアミノ酸が異なる役割で細胞の維持や抗酸化に貢献しています。
- システイン
グルタチオンの生成に必要なアミノ酸であり、細胞内の酸化ストレスを軽減します。
グルタチオンは体内の主要な抗酸化物質であり、DNAの損傷から細胞を守り、老化の遅延に役立つとされています。 - アルギニン
一酸化窒素(NO)を生成し、血流を改善し、成長ホルモンの分泌を促すことで細胞の若さを維持する助けになります。
また、アルギニンは免疫機能の向上にも寄与します。 - グリシン
コラーゲンの主要成分でもあり、肌や組織の弾力を保ち、老化の兆候を抑える働きをサポートします。
さらに、睡眠の質向上にも寄与し、全身の修復プロセスを助けます。 - リジン
コラーゲンの生成やタンパク質の合成に関わり、肌の弾力維持や組織の修復をサポートします。
遺伝子への作用も調べてみました。
アミノ酸の摂取は、直接的に遺伝子を修復するわけではありませんが、エピジェネティクス(遺伝子の発現調節)に作用することが報告されています。
例えば、抗酸化作用によって細胞損傷を抑え、遺伝子の正常な機能を維持することは老化遅延に貢献します。
プロテインではなくアミノ酸で摂取するメリット
プロテインは消化・分解が必要で、吸収までに時間がかかりますが、アミノ酸はそのまま吸収されるため、即効性が高いです。また、ピンポイントで必要なアミノ酸を摂取できるため、余計なカロリーや脂質を抑えつつ目的に応じた効果を得やすい点も利点です。
長期的にアミノ酸を補給し続けることで、細胞修復や酸化ストレス対策の習慣が形成されているので、同世代の中でも健康的に若々しい見た目を保てているのでは?と思います。
それと、栄養療法に精通した宮澤先生の講義で知ったこと。
mTOA(エムトア)
タンパク質合成とかミトコンドリアを増やすシグナル伝達因子です。そのエムトアに直接働きかけるのは、特にアミノ酸のロイシンです。
それらをドーズレスポンスである程度大量に入れることによって、エムトアを積極的に動かす。
シグナルを動かすためにアミノ酸で入れたいとのこと、ここポイントですね。
副腎疲労やコロナ後遺症などでは、ミトコンドリア機能も低下したり、数も減ったりしています。
その場合はプロテインではあまり効き目がなく、アミノ酸で❗️とのことを伺いました。
確かに心療内科の患者様には初診でプロテインお出しする方、あまりいらっしゃいません。
ほぼ皆様ミトコンドリア機能低下していて、消化吸収力も低下しているからです。
以下、お調べした結果を記載しますね。
mTOR(エムトア)とは、「mammalian Target of Rapamycin」の略で、細胞の成長や代謝、タンパク質合成、ミトコンドリアの増加を調整するシグナル伝達経路の一つです。
エムトアは細胞のエネルギー状態や栄養素のレベルに反応し、特にタンパク質合成に関与する重要な役割を担っています。
- 老化防止に役立つか?
mTORは栄養の豊富な状態で活性化され、細胞成長やタンパク質合成を促進するため、短期的には組織の再生や筋肉増強に効果的です。
しかし、エムトアの過度な活性化は老化を促進する可能性もあります。
実際、慢性的にエムトアが活性化されると細胞の老化が進みやすくなるとされており、一方でエムトアの活動を抑制することが寿命延長や老化予防に役立つ場合もあります。 - ロイシンの働き
ロイシンはmTORを直接活性化するアミノ酸の一つであり、筋肉の合成や修復を促進するために使用されます。
短期間のロイシン摂取は、タンパク質合成のサポートに役立つため、体の維持や回復に効果的です。
ただし、長期間にわたり高濃度のロイシン摂取を続けると、エムトアが過剰に活性化されるリスクもあるため、適切なバランスが重要です。 - 老化防止を意識したエムトアの活用法
エムトアは活性化と抑制のバランスをとることが重要です。エムトアを適度に活性化しつつ、老化防止のために間欠的なエムトア抑制(例えば、断食やカロリー制限)を取り入れる方法が注目されています。
なかなか示唆に富んだアミノ酸の効果に私も改めて学びなおした次第です。