-FAQ-
4月1日に実父が脳梗塞になり、MRIの結果、心原性小脳梗塞と診断されました。
手足の動きは問題ありませんが、起き上がったり寝返りを打つと平衡感覚に異常があり、めまいと吐き気が生じ、ベッド上で頭を動かすだけでも気持ち悪くなるようです。
現在HCUに入院中です。
栄養療法で小脳の状態やめまいを改善することはできるのでしょうか?
お父様が突然のご病気で、さぞご心配なことと思います。
心原性小脳梗塞とのことで、手足の麻痺はないものの「めまい」「バランス感覚の乱れ」「吐き気」など、小脳らしい症状が強く出ているのですね。
現在HCU(高度治療室)にいらっしゃるとのこと。
おそらく急性期の管理が最優先の段階かと思います。
栄養療法で小脳やめまいにアプローチできるか?
結論から言うと、「補助的には可能」です。
ただし、「根本的な回復」は時間とリハビリによる神経の再学習がメインだと思います。
とはいえ、脳の回復力をサポートする栄養素はいくつかあります。
【小脳梗塞後の回復を助ける栄養素】
- 1. DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)
・働き:神経細胞の修復を助ける、脳の炎症を抑える
・補い方:オメガ3脂肪酸のサプリメント - 2. ビタミンB群(特にB1・B6・B12)
・働き:脳のエネルギー代謝をサポートし、神経の回復を助ける
・補い方:ビタミンBコンプレックス(総合B群)サプリ - 3. ビタミンD
・働き:神経の保護作用、炎症を抑える、平衡感覚の調整にも関与
・補い方:ビタミンDサプリ(液体タイプやカプセル) - 4. マグネシウム
・働き:神経の伝達をスムーズにし、めまいを和らげる
・補い方:マグネシウムサプリ(クエン酸Mg、グリシン酸Mgが吸収良好) - 5. アセチル-L-カルニチン
・働き:脳のエネルギー代謝を促進し、神経細胞の修復を助ける
・補い方:アセチル-L-カルニチンサプリ(医師の相談を推奨) - 6. NAC(N-アセチルシステイン)・グルタチオン
・働き:脳の抗酸化力を高め、細胞の損傷を減らす
・補い方:NACサプリ、グルタチオンサプリ(リポソーム型が効果的) - 7. タンパク質(アミノ酸)
・働き:脳の修復に必要な材料になる
• 多く含む食品:肉、魚、卵、大豆製品
・補い方:必要に応じてプロテインやアミノ酸補助食品
必要な栄養素は上記のように多岐にわたりますが、まずは食事が安定してとれるか、胃腸の調子はどうかも考慮して、徐々に無理なく取り入れていくことが大切です。
ご不安な中かと思いますが、どうかご自身も栄養療法をうまく利用して、お身体に気をつけてお過ごしくださいね。