-FAQ-
中学生男子で、7年前から感染後の慢性下痢に困っています。
お医者様にビタミンD欠乏を指摘され、スプレータイプを勧められました。
ただ、慢性の下痢で油が全く吸収されない状態です。
スプレーは口腔粘膜から吸収されるものですか?
また、マグネシウムで下痢しやすいのですが、ビタミーナに含まれるマグネシウムはどの種類ですか?
酸化マグネシウムや硫化マグネシウムだと特に心配です。
さらに、亜鉛に含まれる亜鉛酵母は、酵母の遅延型アレルギーがある場合は避けた方がいいでしょうか?
中学生のお子様、感染後の慢性的な下痢に7年前から悩んでいるとのこと。
お腹の調子の悪さは、日常生活にも大きく影響しますね。
これまでも色々検査もしてきていると思います。リーキーガットがありますでしょうか?
腸の粘膜バリアを丈夫に再生して、腸内環境も乳酸菌などの善玉菌を補充して、
ディスバイオシス(=細菌叢の異常<サポート本部より追記>)の改善を図らないといけないですね。
腸に負担となる小麦粉、乳製品、砂糖をできるだけ抜くようにして下さいね。
この腸管の改善のためにもビタミンDがとても重要です。
ご質問にお答えしますね。
📍ニュートライズのビタミンDリキッドスプレーは「口腔粘膜吸収」されますか?
→ はい、一部は口腔(お口の中の粘膜)から吸収されます。
ただし、完全ではなく、飲み込んだ分はやはり腸からも吸収されます。
ですが、スプレータイプは腸の状態が悪くても「ある程度補える」ため、慢性的な下痢や脂肪吸収不良のある方には、錠剤やカプセルよりも適しています。
※ポイント
- ・スプレー後、すぐに飲み込まず、10〜30秒ほどお口に含んでから飲み込むとより粘膜吸収が期待できます。
- ・それでも脂溶性ビタミン(D)は完全にバイパスできるわけではないので、吸収効率は「普通の人より劣るかもしれない」と想定して、日々継続していただき、定期的な血中ビタミンD値チェックをおすすめします。
ビタミーナに含まれるマグネシウムの種類について
ビタミーナには20mgのマグネシウムが含まれていますが、これは酸化マグネシウムです。
この程度の量でも下痢してしまいますかね。
お試しするならば、少しずつ飲んでいただくと良いです。
亜鉛酵母は、酵母アレルギーがある場合どうする?
→ 酵母に遅延型アレルギーがあるなら、亜鉛酵母は避けた方が無難です。
亜鉛酵母は、酵母菌に亜鉛を取り込ませたものなので、
加工段階で「生きた菌」はほぼ死んでいますが、
タンパク質構造(アレルゲン性のもと)は残っている可能性があります。
特に遅延型アレルギー(IgG型アレルギー)がある方は、
症状が悪化したり、慢性炎症を助長してしまうリスクがあるため、
酵母フリーの亜鉛を選ばれる方が良いです。
腸管粘膜の再生にはグルタミン、ビタミンA、ビタミンD、亜鉛の補充はとても大事になります。
感染後の慢性下痢で7年間もお悩みとのこと。
便中のPCR検査のGI-MAP検査はおかかりのクリニックでは採用されていませんでしょうか?
病原体や寄生虫などの可能性や炎症を惹起しやすい日和見菌の増殖や、消化の問題、リーキーガットなどもよくわかります。
検査は高額ですが、今後のきちんとした治療方針獲得のためにも、お調べいただき、ぜひご検討くださいませ。
(以下、参加者の発言<サポート本部より>)
私の娘も数年ほど、過敏性腸炎でしたが(SIBO)
時間をかけて
回復してきました。
島野先生のアドバイスもとても参考になりました。
小麦粉や、乳製品も一時は除去していましたが、現在では時々なら食べたり飲んだりをしています。
体調、メンタル共にとても回復しております。
お子様も、原因がわかって回復されますように。
(以下、島野さんの発言<サポート本部より>)
お嬢様の近況、体調やメンタルに関して
お知らせくださり、ありがとうございます。
小麦や乳製品の除去、最初は本当に皆様戸惑うと思いますが、治療の大事な時期だけ、腸管に負担をかけないよう少し厳密にトライしていただき、腸管の修復が進んできましたら、たまにはチートデーで美味しく楽しむことができるようになります。
一生の制限ではありません。
このようなご報告を頂きたく度に、
コツコツ積み上げて改善のための努力をしてくださった患者様に、頭が下がる思いと共に、深い尊敬の念を抱きます。
日々のこと、食事のコントロールが本当になかなか大変なことなんです。
そこを乗り越えてこそ、見えてくるものがありますものね。
そのプロセスの大変さは、多くの患者様をみていて痛感しているので、改善の報告がいただけた時には、ことのほか嬉しく思います。