-FAQ-
80歳の父の体調についてです。
昔は下痢気味でしたが、最近はひどい便秘に悩まされています。
何年も近所の胃腸科に通っても良くならず、胃のムカつきにはタケキャブ、腸にはミヤBMが処方されています。
最近では下剤も処方されていますが、全く排便がなく、非常に苦しんでいます。
レントゲンでは胃のすぐ下まで便が詰まっていると診断され、浣腸をしてもほとんど出ない状況です。
朝はりんご、パン、バナナを食べ、普段からキャベツをたくさん食べています。
夜は枕元に牛乳を置いています。
このような生活を続けていますが、便通は一向に良くならず、倦怠感や疲労感も強く見られます。
どうすれば改善するでしょうか?
お父様の便秘と体調のお悩み、とてもおつらいようですね。
長年の便秘で苦しんでいらっしゃるのに、治りにくいのは、お父様もご家族も心配なことと思います。
いただいた情報をもとに考察してみました。
まず、お食事についてですが、
朝食のリンゴやバナナ、キャベツは食物繊維が豊富でとても良いと思います。
特にキャベツのような不溶性繊維は腸の蠕動運動を刺激してくれます。
反面、パン(加工精製された小麦製品)は便を硬くしがちなので、全粒粉のパンや雑穀米に変えるとさらに良いと思います。
次に、水分摂取の点ですが、便を柔らかくスムーズに排出させるためには、1日1.5〜2リットル(体格や状態による)の水分が必要です。牛乳は含まれているカゼインが便を固める場合があるため、水や白湯、林檎酢の薄めたものなども取り入れてみましょう。
また、運動不足がある場合は、腸の動きを促進するために散歩や軽い体操を勧めます。
少しの動きでも血流がよくなり便の通りが改善します。
便秘が長引く場合は、腸の動き(蠕動運動)そのものが低下している可能性もあり、専門的な検査や薬物の見直しが必要です。
最も気になるのは、今の便秘の状態が腸閉塞に近い「難治性便秘」かもしれないという点です。
胃酸分泌を抑えるお薬を長らく使用していらっしゃるようなので、この辺りも再度見直しが必要かも知れません。
栄養療法の専門医は、ピロリ菌除菌などの必要があるときはタケキャブなど使用しますが、長期では処方しないと思います。
胃酸抑制が長く続くと、消化機能自体も低下してしまい、栄養の吸収にも障害が出やすいです。
鉄や亜鉛などのミネラル、ビタミンB群などの吸収も阻害されますので、エネルギー産生が低下して疲労感や倦怠感も出やすくなります。
服用している薬剤のことも含めて、栄養療法に精通している消化器専門医にご相談できたら良いですね。
浣腸や下剤で効果がない場合は、医療機関で即座の専門的処置を受ける必要があります。
まとめますと、
- ✅加工食品のパンを全粒粉や雑穀に変える
- ✅十分な水分(約2L/日)を摂る(牛乳以外も含めて)
- ✅運動習慣を取り入れる(散歩など)
- ✅便秘薬の種類・用法の見直しを専門医に相談
- ✅重症の場合は消化器専門医にて精密検査・処置を検討
お父様のお体の状態が深刻な可能性があり、ご家族もご不安かと思います。
できるだけ早く消化器専門の病院で診てもらい、詳細な検査と治療計画をつくるのが安心と言えそうです。
https://nutrize.jp/glossary/ 便秘系の用語集もあるので、是非参考になさってくださいね。
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