-FAQ-
ヘム鉄のサプリメントを規定量飲むと下痢になり、便が黒くなります。
消化吸収がうまくできていないのではと思うのですが、何を改善すればよいでしょうか?
それとも、別の鉄サプリを選んだ方がよいでしょうか?
また、タンパク質も1年間、規定量を摂取していますが変化を感じられず、消化吸収がうまくいっていないように思います。
消化酵素も服用中です。
食後の腹部の張りが強く、カンジダ除菌はしましたが再発も疑っています。
この状態がずっと続くのかと思うと落ち込んでいます。
ヘム鉄のサプリで下痢が出てしまう場合は、一旦摂取量を1日1粒に減らし、便がほんのり黒くなる程度で下痢をしない量を目安に調整してみてください。
また、タンパク質代謝がうまくいっていないと鉄の吸収力も上がりません。毎食しっかりとタンパク質(特に赤身の肉やレバーなど)を意識して摂ることが大切です。サプリで不調が出る場合は、まずは食材からの摂取を優先しましょう。
腸のバリア機能と血糖コントロールのサポートとしては、エナジーブースターを1日2本程度取り入れることをおすすめします。
さらに、ピロリ菌感染があった場合、除菌後すぐに粘膜が回復するわけではなく、粘膜が萎縮し、消化酵素の分泌も低下している可能性があります。ピロリやカンジダを除菌していても、消化管バリア機能の再構築には時間と栄養の継続的な補給が必要です。
グルタミン、ビタミンA、ビタミンD、亜鉛は、消化管の回復に不可欠な栄養素です。また、**消化酵素や有用な腸内細菌(プロバイオティクス)**の補充も引き続き検討すると良いでしょう。
食後の腹部の張りが強いとのことからは、SIBO(小腸内細菌増殖症)やクロストリジウム属の増殖といった腸内環境の再乱れが再発している可能性も考えられます。
すでにGI-MAPを受けた経験があるとのことですが、症状が続くようなら、再評価を主治医と相談のうえ、必要に応じて再検査や追加治療を検討することも選択肢です。
「一生イタチごっこでは…」と感じてしまうお気持ちも理解できますが、今の状態は再建プロセスの途中とも言えます。根本改善を目指すための大事な経過として、少しずつでも着実に進んでいけますので、引き続き栄養療法を続けてみてください。
複雑な腸内環境改善のアプローチを段階的にきちんと実践して、改善して生活のクオリティを高めていらっしゃる患者様を私は多くみてきました。
必ずよくなります。
腸管バリアの健全な再生に関しては栄養療法がとても効果的です。
ご自身の中にある自然治癒力をしっかり引き出してあげましょう。